SAKURAnoTUBOMIの日記

鬱病を経て、息子との不登校生活も経て、日々感じ、学び、感謝。 

私のパニック障害

今朝は3時頃、目が覚めてしまった。昔から精神的に過敏な方で、小さなことでも気になっていると体調などにすぐに影響を及ぼす。

 

物心ついた時からあるパニック障害を持っていた。誰にでも生理的に無理な物はあるし、生まれつき嫌なものなのだから仕方ないのだけど。

私は揺れるもの恐怖症

船などで酔うから嫌だという人はいると思うけど、私は酔うからではない。ぶら下がった物や、それを連想させる音や音楽、水のように不安定な動きの物、響く音、一定のリズムのもの、ひどいときには、草木のそよぐ感じや、呼吸、心臓の鼓動でさえも恐怖になる。

その恐怖を例えるなら、ドアも窓もない部屋に1人立っていて、床や天井、全ての壁が迫ってくるような、押し潰されてしまうような恐怖かな。逃げ場がなくギュウッと狭くなり焦る感じ。鼓動がバクバクして、まさにパニック!

不思議なことに常にではない。気持ちに余裕のあるときは、歌を口ずさんでリズムに乗ってたりする。だから歌が嫌なわけじゃない。

でも、気持ちに余裕がない、少しでも不安や緊張をかんじていると、急に気になり出す。口ずさんでいた歌も、ハッとなると急に止める。歌の場合、自分で歌っている時は嫌になればいつでも止められるが、他の誰かが歌っている時は本当に困る。気を遣って我慢するのか、説明して止めて貰うか。

今は「パニック障害」という言葉が知られているから説明しやすくなった。でも以前は理解して貰えず、変な顔をされるだけ。自分でも口ずさむのに、歌わないで欲しいなんて言ったら、それは不愉快な思いをさせても仕方ない。いざ恐怖を感じ始めると、相手に気を遣う余裕もなく、「やめて!」と強く言ってしまうこともあり、睨まれてしまうこともあった。

目をつむり、お風呂の湯の揺れを手で必死に鎮めるのは、幼い頃からずっと今でもやっていること。揺れるものがある所では歌うことは絶対にできない。恐怖が増すから。

洗濯物を干すのも大変。なるべく見ないようにしたり、ダメになったら一旦その場を離れなくてはならない。

 

家族でさえもなかなか理解しづらいようで、幼い頃、リビングに振り子のついた小さな時計があって、振り子の横に物を挟み込んで止めたりした。少しして見るとまた動いてる。無理に止められた振り子は壊れてしまうからと、誰かが直したのだろう。見ないでいても後ろから「チッチッ…」と時を刻む音が聞こえて、気になればなるほど音は大きく迫り来る。我慢できずに物を挟み込んだ私に父が注意する。母も当時は病気だと思っていなかったと思うが、何となく嫌なのだと知っていたから、いつも私の味方をしてくれていた。それでも、揺れるものが嫌じゃない人達からすれば、なかなか気づけないことだから、こちらから訴えなくてはならない。

両親はよく歌番組を見ていた。夕食時は他の番組にしてもらったりし、それ以外は自分の部屋に逃げ込み耳を塞いで気持ちが落ち着くまでこもっていた。

恐怖がただのワガママに見えてしまうことに気まずさを感じながら過ごしていた。

 

成長するにつれて、長い付き合いのこのパニック障害とも少しずつ上手に付き合えるようになった。

それは、周りの身近な人には早めに話しておくと、いざパニックが起きても理解してもらえるという安心があるため、意外と症状も出ずに過ごせることが多い。パニック障害の症状が出る1番の原因は「不安」だから、先に安心を確保するだけで症状も起きにくくなる。

主人も私のパニック障害を理解し、決して責めない人だったので結婚するときも安心だった。息子も良き理解者。

精神的に弱っているときは過敏になり、目をつむり耳を塞がないとダメなときもある。でも、理解者がいるということが、何よりも心強い。

様々なパニック障害があるけれど、どれにも共通して言えることだと思う。例え理解されなくてもいいから、周りの人に話しておくことで安心感が違う。特に今は、「パニック障害」という言葉で伝わりやすくなっているので、周りに助けを求めやすいと思う。1人で悩まず、自分の逃げ場をしっかりと確保しよう。

 

鬱病、息子との不登校生活も、今となっては私を強くするために起きた出来事。パニック障害も私を強くしてくれているのだろう。鬱で今辛い方も、身の回りの大変なこと全てが、いつか自分の力になるはず。今は力が出せなくても、苦しくて潰れそうでも、ゆっくり充電すべき時期と思い、じっと耐えて。しっかり充電されれば、自然と前に進みたくなるもの。実際に不登校だった息子が証明してくれた。何も出来なくなった息子は、今、何も言わずともどんどん前進している。またつまづいた時は、休めばいい。

 

パニック障害も心の病も、「そのまんまでいい」を心掛けよう!😊焦らずゆっくりでいい。